レイモンド・チャンドラー 「ロング・グッドバイ」

カテゴリー: すみっこ

ロング・グッドバイ

を読んだ。
面白かった。
別の訳者のは読んでないから、村上春樹訳がいいか悪いかは分からない。古い感じの言い回しはあったが、多分書かれた時代を意識しての物なんだろうと思った。基本的に、わかりやすい訳だったと思う。

当然村上春樹っぽさの溢れた文章ではあったけれど、彼ではない人が書いたこともよく分かった。何というか、まったく違う小説家の作品だ。俺は村上春樹の良い読者でもないし、何を読んでもあまり覚えていないけれども、レイモンド・チャンドラーは好きだなと思った。

アメリカの小説は幾つか読んでいる。ピンチョンは好きじゃない。エルロイが好きで、パラニュークはファイトクラブは素晴らしかった。フォークナーは八月の光しかしっかり読めなかった。

ああそう、あの人のはだいたい全部読んでいるはずだ、あれ、武器よさらばの人。短編も長編もだいたい読んでいる。あとサリンジャーも。フィッツジェラルドは読んでない。バロウズは結構読んだ。「おかま」だけまだ。読みたい。ヘンリーミラーは途中までしか読めなかった。サイダーハウス・ルールの人もあまりちゃんと読めなかった。

ざっくりした言い方だけど、アメリカ人は寂しいなって思う。いつもそう思う。日本人の書いたものはどこかで社会というか身内というかに組み込まれてしまう感じがあってそれが苦しさに繋がるけれど、アメリカ人は孤独だなって思わせる。何を読んでもそういう気がする。

エルロイを読み返して、チャンドラーの他の物を読もう。時間があれば。読みたい物は妙に列をなして並んでいる。読める物はそれよりも絶対に少ない。列に並んでいることが読む理由にはならない。列に並んでも読まれない。読むかどうかはちょっと違う理由が必要だ。

何をどう読んでいくかを、しっかり考えなければいけない気がする。でもそれは多分、運みたいな物だなとも思う。

自分の「アイスファンタジー」は少し、チャンドラーと似たような書き方をしたんだなと思った。

他の人の訳のほうがセリフが鋭いというような評がアマゾンにあった。その方がいいかもしれないし、そうじゃない方がいいかもしれない。そのうち、ロング・グッドバイは読み返すかもしれない。