濡れ烏


濡れ烏

 カラスがたくさん集まってくちばしの大きさを比べている。大きい方がよりカラスらしいのだ。この界隈で一番のくちばしを持っているのは、八幡宮を根城にしているソウショウというオスだ。ソウショウはまだ若いのに、そのくちばしと美しい漆黒の翼と聡明な頭脳、そして黒い瞳の奥底で輝く誇り高き魂によって、近隣のカラスたちの尊敬を集めていた。まるで七代前のザジという伝説のボスの生まれ変わりだと、老カラスたちはガアガア言っていたものだ。

作品概要

  • 短編。
  • カラスのお話。
  • 小説というか寓話みたいな感じ。
  • 原稿用紙47枚。
  • 対をなす中編「海辺のブドリ」も出来ました。濡れ烏が好きという方が、ブドリをどう思うかは、わかりませんが、こちらも是非お読みください。

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