濡れ烏

濡れ烏

若きソウショウは誇り高き魂と美しい翼、力みなぎるくちばしによって、八幡宮の空の長とみなされていた。仲間のヒムト、そして将来の妻となるはずのララの三匹は八幡宮の空を縦横無尽に飛んでいた。
そんなある日、ヒムトの弟、カケルが何者かに襲われ、片目をつぶされた…。

若きカラスたちを描いた珠玉の短編小説。

海辺のブドリ

海辺のブドリ

陸と海のきわに、ひどく醜いカラスがいた。呪いを受けたようなその異形のカラスの名はブドリ。海辺のブドリと呼ばれている。そして隣には、ブドリを慕う指輪の浩二。
あるとき、八幡宮の空に旅の美しい母子がやってきた。浩二は瞬時に母烏に恋してしまう。母子は、海辺に連れて行って欲しいというが、八幡宮の長、やぶにらみのサカシマは、二人がとある空の長の血筋と聞き、案内を浩二に頼む…。

アイスファンタジー

アイスファンタジー

幼なじみのタクヒトとナオキは、一二年ぶりに再会したが、その数日後、ナオキは故郷の釧路で自ら死を選んだ。
残されたタクヒトは、仕事も辞め、恋人の遙花とも連絡を取らず、数ヶ月の間、何も考えずに肉体労働をして過ごしたが、あるとき、ナオキとの数日間を書き始める。
ナオキとタクヒトとの最後の日々、そして二人の記憶の底のファンタジーが、蘇る。